PID制御

なおPIDの演算式は、サンプリング周期α、微分時間{T_d}とし、

今回をn回目、前回を(n-1)回目、前々回を(n-2)回目とすると以下の式になります。

{ \displaystyle D(n)=D(n-1)+k_p\{e(n)-e(n-1)\}+k_p\frac{α}{2T_i}\{e(n)+e(n-1)\}+k_p\frac{T_d}{α}\{e(n)-2e(n-1)+e(n-2)\} }

前々回の偏差が必要なので注意。

なぜ、前記事で微分の話を入れてなかったかというと、少しややこしい話があるからです。

以下ややこしい話。

その時点での偏差の微分を求めようとすると、次のサンプリング周期での偏差情報がいります。しかし次のサンプリング周期での偏差は未来の情報なので、現実には実装不可能です。よく制御の本にD制御は実現困難なのでかわりに云々とか記述されているのはこのためです。よって、上記の演算式では現時点偏差と、前回サンプリングでの偏差から求まる偏差変化率を、現時点での偏差変化率と仮定しています。偏差変化率の変動がサンプリング周期より十分遅ければ、上式の近似でも問題ありません